オーディオ用コンデンサは多用するべきではない


過去の話になりますが コンデンサ交換を覚え初めた頃 アンプのコンデンサのほとんどを オーディオ用コンデンサに変えたことがあります

そこで分かったのは オーディオ用コンデンサを多用すると音のエネルギーは高音域に集まり 聴く意識が高域に向き 音のマスク効果によって低域や中音域の音が薄れ 曲が奥行の薄い音楽になり、満足感の薄い傾向になると知りました

■ オーディオ用コンデンサに変えると高音質になると思いがちですが

  高音質 イコール 良い音とは言えない可能性があります。

  高音質 イコール 高域に意識が向くと考えた方が良いのかも知れません。

■ 音楽はバランスの取れた音のハーモニーであるとするならば曲の中の色々な場面によって低域が主役になったり、次には高域、そして主役が中音域になったり、ボーカル帯域に主役がバランスよく入れ替わることによって音楽を楽しめる雰囲気が出来るのではと思うのですが。

  オーディオ用コンデンサを多用することによって音の主役がいつも高域ばかりに集まり、低域の良さや中音域やボーカル帯域の良さが隠れてしまうことによってハーモニー感が失われ音楽としての味の薄い音になっていくのではないのでしょうか。

機器のオリジナルに、オーディオ用コンデンサが使われている場合にはメーカーの計算によるものなのでオーディオ用コンデンサの効能もあると思いますが思い付きでオーディオ用コンデンサを多く使うべきではないと思います。

過去にヤマハのA-2000a のコンデンサをほとんど交換をし、オンキョーのアンプ A-919のコンデンサのほとんどをオーディオ用コンデンサにしたことがありました。

A-919の音はアダルト(大人)な音と評価にあったので興味を持ち、そしてオーディオ用コンデンサにすればもっと良い音になるのではと単純に交換をしたのでした。

そこで分かったのは書いたようにオーディオ用コンデンサは多用するべきではないと分かりました。

音のマスク効果により、必要なバランスやハーモニーが隠れてしまい音楽としての良さが失われる結果になりました。

音のマスク効果は一つの音に意識が集中をすると他の音への意識が薄れ記憶に残らない現象と思います。

音楽はやはりバランス 音のハーモニー 音楽と音楽を聴く人のハーモニーによって音楽はすばらしいと感じ 幸せ感を感じられるのではないのでしょうか

オーディオ用コンデンサを使う場合にはよく考えて使うのがよいと思います

と言いつつもCD-RW700の電源部にはオーディオ用コンデンサを一か所 使いました。それは耐圧のボルト数を優先させたからです。

63Vの220μFでもって耐圧が63Vは意外とないものです。そこにオーディオ用コンデンサの中に耐圧が63Vのものがあったので耐圧ボルトを優先して使いました。

今考えると普通タイプの中に100V220μFのコンデンサがあったので耐圧が100Vでもよかったのかなと思い始めています。

写真を載せます。

▲グリーン色の棒が示すのが、耐圧63Vのオーディオ用コンデンサです。ちなみにティアックのRW800には耐圧が63Vのコンデンサはありません。

写真の向きを変えて載せます

2022年11月2日 記事を追加します

オーディオ用コンデンサもただ、ただ、偶然に良い方向に向かう時がありました

しかし、それは偶然出会って、やはりオーディオ用コンデンサは多用するべきではないと考えています。
オーディオ用コンデンサも時には偶然に良い音になるという例を ひとつ紹介をします。

■その偶然はビクターのCDチェンジャー XL-F503を修理をしている時に起こりました。 有り合わせコンデンサを使っての修理だったので、規格のコンデンサが無い場合にはオリジナルの規格に近いコンデンサを使っていました。

■この、ビクターのCDチェンジャーの音と動作的な安定性から お気に入りになっています。 なので安いものがあれば、ついついオークションでもって落札をしてしまいました。 今は動作品が5台、ジャンクが一台になりました。
どこかのページに書いたと思いますが、電源が入らないというジャンク品が300円でした。 部品取りにとゲット。 ある時調べました。 電源トランスの出力がハンダ付け不良でもって電源基板に流れていないのが、電源が入らない原因でした。 とうぜんに修理をしました。
動作確認をすると、コンデンサ劣化による電力不足を感じるトレーの出の悪さ、CDをセットしてのピックアップの上がり状態の確認は覚えていませんが、この状態であれば全てのこの交換をすれば全機能がすべて正常になると、修理を4台経験したことから分かっていたので、全てのコンデンサ交換をしました。 それによって機能はすべて正常になり満足と安心をしました。
その時に、良い結果ですが、良い事を2つ発見をしました。          ひとつは、オーディオ用コンデンサも少ない数と、使う箇所というか、場所によっては偶然に良い結果を出すという事が分かりました。 ※しかしこれはあくまでも、偶然的な結果であり、交換する機器の中にオリジナルで使われている意外では使おうとは思っていません。 このXL-F503での偶然的結果は、このXL-F503だけのものと思います。
このXL-F503においての、もうひとつの発見は、リアの音声出力端子に近い箇所のコンデンサを 1本ほど 規格と種類を変えて試したところ、音質に影響をするという事が分かり、おもしろかったです。 すでに4台修理をしていたので、5台目の音は少し高域方向に向いているのが分かったからです。 当然に聴き比べをして音が高域に向いていると分かったからです。
■音が高域に向かうと、意識が高域に向かい、低域やボーカル帯域への意識が減るので、音全体が薄く感じられる方向に向かいます。
■なので、高域方向に寄るのは好きでないとして、また分解をして、出力端子近くのコンデンサを交換して、やっと好みの音になりました。 その中で言った様に、出力端子近くのコンデンサ交換と 不足していたコンデンサの為に偶然、オーディオ用コンデンサを2本使った事が、他の4台よりも音にパンチ力というか、音の出にメリハリ感とスピード感が乗った様に感じました。 なので音的には他の4台よりも新鮮を感じます。 と言っても、他の4台の音も優れた音です。 音の方向性に明確性があり、ハッキリと音楽を伝えて、音楽の楽しさをハッキリと伝えてくれる方向性を持った音作りです。 CDチェンジャーの方向性には、長い時間聴いていも疲れない、長く聴いても飽きない音作り、という方向性があると思うのですが、このXL-F503はそれを満たしていると思います。ちなみに業務用らしいです。

▼ビクター XL-F503

▼ネットではこの様な情報が出ます。
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この機種もやっと5台目に無駄な分解をしないで修理が出来る手順を見つけました

■その分解手順は、これから作る ビクター XL-F503 の修理の中で説明しますが、先の時期になると思います。
コンデンサ交換では、この様な状態で行います。 一部のFFCケーブルは外しますが、ほとんどのケーブルはそのままです。 各部分と直接の接続なので外せません。外すと大ことになります。注目するコンデサは4本です。 番号②は 交換完了です。 番号①が手前でもってオーディオ用コンデンサ(目的のものが不足をしていたのでオーディオ用コンデンサを使った次第です) 番号④が 低ESRと呼ばれる充電/放電に優れたとされるコンデンサでもって、この時点ではまだ、この箇所に使うかどうかを迷っていたと思います。  番号③ままだオリジナルのコンデンサです。このコンデンサも最終的には不足の代用品としてオーディオ用コンデンサを使っています。

この交換作業では、番号が付いたコンデンサを色々と変えて、どのコンデンサを使うかの迷いを少なくしていました。

番号① と ④ は、どコンデンサを使うか迷い、最終的に④に オーディオ用コンデンサを使いました。 番号③ にも、不足したコンデンサの代用品としてオーディオ用コンデンサを使いました。 ▲上の写真と比較をするとコンデンサが変わっているのが分かると思います。
▼音が高音寄りに行った原因が分かりました。 写真を見てハッキリと分かりました。 番号②のコンデンサにオーディオ用コンデンサを使ったからでした。(交換前のオリジナルのコンデンサは、小型のもので、グレードが少し高いものを使っていました。なのでここにオーディオ用コンデンサを試しとして使ったのでした。 結果は言った様に音が高域寄りなりました)
■なので、番号②に オーディオ用コンデンサを使うべきでないと分かり、上の写真での番号② の様に小型コンデンサに変えたのでした。 結果はOKでした。

■その様にコンデンサの種類を変えてのコンデンサ交換でしたが、それも簡単な分解方法を知ったから出来たものです

もしも簡単な分解手順を見つけていなければ、面倒なのでまた直ぐにコンデンサの交換をしなかったでしよう

■簡単な分解手順が分かった為に、複数回のテストをする為のコンデンサ交換が行えたと思っています

なので、無駄な分解をしない事もコンデンサ交換には重要な経験と思います