CD-W54E 修理


CD-W54Eでのコンデンサ交換を説明します

CD-RW700と RW800のCDドライブには共通のCD-W54Eというドライブが使われています。 正しくはティアックのRW-02にも同じドライブが使われています。しかしRW-02のトレーには縦置きにして使う場合、セットをするCD-Rが落ちないようにトレーの前方にツメがあります。

正確には確認していませんがタスカムかティアックかの2000番の型番を持つCDレコーダーにも同じドライブが使われているとの記事を読んだ記憶があります。

今、思うのに同じCDドライブを持つ機種 CD-RW700  RW800  RW-02の修理が成功するかどうかのカギは、このCDドライブの修理が成功するかどうかで決まる様な気がします

なので日を改めて、このCDドライブの修理方法を読み直して、良い説明が出来る様にしたいと思います

説明に使う写真は色々な機種を修理する時に写したものを使い説明をします。

CDドライブには表面実装というコンデンサが使われています。 この表面実装というコンデサの外し方は過去にネットで見た方法を使っています。

■その方法とは半田ごてを2本同時に使います

最初にネットで見た時には何と変なことをすると思っていましたが実際にその方法を使ってみると意外にも使える方法でした。

この様に半田ゴテを2本同時に使います。使う半田ごては30Wが良いです。 先の尖り具合がシャープなのでピンポイントでハンダを溶かす部分を狙えるからです。

一個目のコンデンサを外しています。

■コンデンサを外す時の要領ですがこの方法に慣れない時は、半田ゴテに電気を通さない冷めている状態で半田ゴテ2本同時にコンデンサに当てる方向を捜してください。

試した方向からだと周りの小さな部品を熱で壊さないと分かった時点で半田ゴテに電気を通して熱くし、写真のようにコンデンサに当ててください。

■コンデンサに当てる部分は当然に、両端にあるハンダ付けをしている端子に  半田ゴテを当てますが、ハンダが溶けるまでは少し時間が掛かります。慣れていても時により、コンデンサが外れないで当てる時間が長くなり、焦ることがあります。

その時、場合よっては熱によりコンデンサの中が熱膨張により中の電解液がガスとなって噴き出る場合があるので保護メガネなどは絶対に必要です。

■■半田ごてでかなり熱くしてもコンデンサが外れない時は次の様にしてください。—-コンデンサの両端あるハンダ点をハンダでもって少し盛り直してください。 すると熱が伝わりやすくなるのでコンデンサが外れやすくなります。 コンデンサを外した後は接点にハンダ盛りをするのでちょうど良いです。
(ハンダ盛りについては、どこかに説明をした部分があるので、あとでどこの部分かを書いておきます)■ハンダ盛りの説明は、写真の数だと5枚ほど下に進んだ部分に「ハンダ盛り」を説明している部分があります。

■半田ゴテの熱によりコンデンサが少し動き始めたらポイ!と、感じ的には はねのける感じでコンデンサを軽く飛ばします。

飛ばすと言っても1センチくらいです。羽飛ばしても基板の上に転がる距離です。

■2個目の来コンデンサを外しているところです。

1個目のコンデンサが傍に見えます。 飛ばすと言っても、あの距離で止まりました。

■また、外した直後のコンデンサがは熱により大変熱くなっていますので絶対に素手で触ってはいけません。やけどをします。

■写真で示すように外すコンデンサの周りには細かな部品が多くあるので半田ゴテを当てて、熱で壊さないように注意をします

■緑棒が指しているコンデンサを外しますが周りには赤い棒で示すように細かな部品が多くあるので注意です。

■ コンデンサを外した後にはこの様な作業をします

外した部分の端子にハンダ盛りを  します

このハンダ盛りは表面実装を付ける場合と 小型コンデンサを付ける場合の  両方に共通した作業です

■ハンダ盛りをする端子に、半田ゴテの先端を先に当てておきます。その状態でもって、ハンダを半田ゴテの先端にもって行き、当てると直ぐにこの様なハンダ盛りができます。

次に表面実装と 小型コンデンサへの準備をします

■表面実装の代わりに小型コンデンサを取り付ける場合には足の部分(リード線)の赤で示す部分を少し磨いておきます。

ハンダがよく着くようにするためです。足を曲げる前に磨きます。

■初めの頃はペーパー(紙ヤスリ)で磨いていましたが最近はラジオペンチの先端はギザギザになっているので、その部分で足をこすります。その様にラジオペンチで足をこするだけで十分にハンダが付きます。

■次は表面実装を取り付ける場合の準備です

■カッターの赤い部分は刃ですが黄色の部分を背と呼ぶとすると、この背の部分を使って表面実装の緑で示す端子を少し磨いておきます。良いハンダ付けができる様にです。

次は基板にコンデンサを取り付けます

■コンデンサの極性の方向を確認してドライバーなどで軽く押さえたままで半田ゴテでハンダ付けをしていきます。

■■少し熱いですが、コンデンサを指で押さえていてもうまく付きました。

あるいはピンセットを使ってハンダ付けをしていきます。片側ずつをハンダ付けして行きます。2、3回ほど交互に半田ゴテを当てればますまずのハンダ付けができます。

■■ハンダ付けの後、指でもって軽く、チョン チョンと触ってみます。ハンダ付けがしっかり行われていればコンデンサは動きません。しかし片側しかハンダ付けがされていない場合には少し動くので感覚的にハンダ付けが不十分と分かるので再度、ハンダ付けをします。

次は小型コンデンサの場合です

コンデンサの足を曲げることは前に説明をしたと思います。

基板の端子にハンダ盛りをした部分に当たる部分にペーストを軽くつけておきます。

コンデンサをハンダ付けをする時、片手の指で持ってハンダ付けをします。

■ 写真ではコンデンサの足が直線になっていますが

  もしも直線では他の部品に当たってしまう場合には

  部品の前やハンダ付けをする端子を過ぎた所で L形に足を曲げます。

  L形に曲げる方向、右に曲げる、左に曲げるなどは邪魔になる部品の場所を

  見て決めます。

■ ハンダ付けした後は不要な足の部分を切る為に

  この様に足を曲げます。

  曲げる時は必ずコンデンサの頭を軽く押さえて

  足を曲げる時のストレスが端子部分の銅箔に掛からないようにします。

  言ったように銅箔の配線は基板に貼っているだけなので

  コンデンサの足を曲げる時、乱雑に曲げてしまうとストレスでもって

  ハンダ付けをした端子部分が基板から離れる危険があります。

■ そして不要な部分をカットします。

  カットする時はカットする部分を指で必ず持ち、飛ばさないようにします。

■ 以上でCDドライブでのコンデンサ交換の方法説明を終わります。

  ※説明不足があった場合にはまた後で補足説明をします。

■ 次は、表面実装を基板から外す時、失敗をして外れない時の対応処置の説明です

■ この方法は基板をダメにしてしまわない為に重要なものです

■ ちょっと分かりにくいけれども、半田ゴテ2本でもって外す時に

  コンデンサが動き始めた瞬間に ポイ!と飛ばす力が弱かった為に

  基板からコンデンサが離れる途中で基板上にまだ残ってしまった状態です。

■ その時にはニッパでもって、コンデンサの下部にある凹みの部分に刃を

  当てて上の部分を切り取ります。

  黄色の線は下部の切る部分を示したものです。

上を切り取るとこの様になります。  

写真は上の部分をを切り取った後に、残った部分をニッパでさらに半分に

切った状態を示しています。 黄色の線が切った状態を示しています。

■ 次の作業が重要です。 基板をダメにしないために。

コンデンサの下部を切り、残りをさらに半分に切ると

写真のようにプラスチックの黒いベースが見えます。

このベースの割って取り除く方法について説明をします。

■ ベースを半分に割る方向は、突き出ている端子と平行になった線を折る線と

  して半分に折って割ります。

  その時、残る側のベースが不用意に浮き上がって基板の端子を

  基板からはがれるのを防ぐ為に両手を使います。

  右利きの人として説明をします。

  左の指先でベースの半分を軽く押さえた状態でもって

  折る側のベースをピンセット、あるいはカッターの刃をベースと基板の間に

  入れてベースを割って取り除きます。

  残った半分のベースはピンセットでもって、基板の端子にストレスを与え

  ないように取り除きます。

■ 基板には当然、突き出た端子が残っています。

  その端子は半田ゴテを当てるだけで簡単に取り除くことができます。

■ そして新しいコンデンサを付ける準備としてハンダ盛りをします。

■※ 上の写真は小型コンデンサを付ける場合の足の曲げ方を説明するのに

  丁度よいので写真を利用します。

  小型コンデンサを表面実装の代わりとして取り付ける場合、

  コンデンサの足を曲げましたが、写真において、隣にある表面実装の

  コンデンサをそのままにしておく場合、足を曲げて直線になった

  小型コンデンサでは足が直線なので隣のコンデンサに当たり、

  小型コンデンサを定位置にセット出来ません。

  なので、邪魔をする表面実装のコンデンサの手前で足を右方向、

  写真では黄色の線方向に曲げると小型コンデンサは定位置にセット

  できます。その様に表面実装のコンデンサの代わりに小型コンデンサを

  使う場合には「工作の要領」でもってコンデンサの足を右、左と曲げて

  セットしてください。

■ 重要なニッパの手入れとして

ニッパでコンデンサを切る場合もあると説明しましたが、

コンデンサの中には電解液として強い酸性の液体があります。

もしもコンデンサの中にニッパの刃を腐食させるだけの量が残っていた場合、

コンデンサを切ったままの状態でニッパを置いておくといずれ

コンデンサの電解液でニッパの刃が痛みます。

■ なのでニッパでコンデンサを切った場合には後で

  油やクレ556などのスプレーでもってニッパの刃を拭きます。

■ 以上でCD-RW700 と ティアック RW800のCDドライブ

  CD-W54Eのコンデンサ交換の説明は終わります。

CD-W54E 分解

このドライブの構造を少し見てみます

ドライブの底板を外すと

この様に見えます。

写真で奥に見える基板の裏に表面実装のコンデンサがあります。

仮にこの基板をドライブ本体より取り外す場合には赤い棒が示しているFFCケーブルを固定しているソケットのロックを外す時は細心の注意が必要です。

■ FFCケーブルを接続するソケットのロックの形式には数種類があります。

①ロックを手前に少しだけ引き抜く形式

 (このCD-W54Eに使われているロック形式は引き抜き型です)

手前に引き抜く移動量は1ミリあるかないか位の量なので引き抜く時の力加減には最新の注意が必要です。

できれば両手を使い、指のツメ先でもって両端同時に引き抜くか、

少量ずつ右、左、右、左と少しずつロックを動かしてロックツメを引き出します。

このロックツメは完全に引き抜いて、ソケットから引き抜いてはダメです。
FFCケーブルを外す前にマジックで差し込んだ位置を示す線を書いておくとケーブルを戻す時にケーブルの差し込み量を知るのに便利です。

(写真ではその線を書くのを忘れていました)

こちらの写真では分りやすいです

赤黄色の部分には基板を外すロックツメがあります。

赤い棒の先に茶色のロックツメが見えます。

このロックツメが引き抜くタイプのソケットです。

引き抜く移動量は1ミリもないので最新の注意が必要です。

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紫色の線は、ここにマジックで線を書き、FFCケーブルをソケットに戻す時に

ケーブルをソケットに差し込む位置を知るのに利用します。

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■ トレーを外す方法

ドライブを裏返します

① 緑色が示しているプレートを右方向に動かすようにプレートの後ろ側にマイナスドライバーを入れて右側に少し動かします。 完全にはまだ右側に動きません。
② 次に裏返します。 その時も緑色が示すプレートが少し右側に移動している状態を保ちながら裏返します。

③ 裏返した時にCDが収まるスピンドルがまだ上に上った状態の時は

また裏側に返して白いプレートをなるべく右側に移動する状態に保ちながら裏返し、CDをクランプする穴を見て、スピンドルが少し下がっている状態にして

奥側を見ると白い歯車が見えます。

この白い歯車を前方向に回すとトレーが出てきます。 少し出し後は手でトレーを引き出します。(歯車を前方向に回すとは、歯車の右回転を意味します。)

CDをキャッチする円盤を保持するプレート、紫色が示すプレートを外すと

もっと作業がしやすくなると写真を写した後に気が付きました。

赤丸の箇所のネジ2本を外すと紫色が示すプレートは外れます。

歯車を回すのに割りばしなどの先をとがらせて歯車を回しやすくします。

このように割りばしの先をカッターなどでとがらせます。

トレーを引き出すした後は

トレーにあるストッパーをドライバーの先などで注意深くロックを外す位置にするとトレーは外せます。

CD-W54Eのドライブにはゴムベルトが使われていないと思い込んでいましたが使われていました

ゴムベルトの直径は25ミリくらいです。

断面は1ミリ四角以下と思います。

ゴムベルトはこの様な箇所に使われています

プラスチックの部分からピックアップの金属部分を外していたので簡単に

組み合わせましたが、このような状態になっています。

プラスチック部分とピックアップ部分を分離するとこの様になります。

割りばしの先で回すのは、赤で示している歯車です。

紫色で示す部分にゴムベルトがあります。

ゴムベルトの部分を拡大します。

このゴムベルトの役目はトレーのオープンとクローズの動作をすることと

ピックアップの上げ下げをする役目をしているようです。

このゴムベルトの材質は良品でもってなかなか劣化をしないタイプに見えます。変形やベタつきが起きにくいように見えます。なのでトレーのオープン、クローズがしっかり出来ていれば交換は必要ないように感じます。

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CD-W54Eドライブの修理 メンテでカギを握るのはやはり基板にあるコンデンサと思います


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