ソニーのCDチェンジャー CDP-CE575 です
今のところオークションではまだ落札価格は安く、3台の落札価格はそれぞれが500円、後の2台は1円というものでした。
しかし調べるとこのCDP-CE575のオペアンプは新しいタイプのものでやはりソニーのCDチェンジャー CDP-CX350に使われているものと同じでした。
CDP-CX350の価格はまだ高く、安いもので2万円台もします。
しかし音的にはCDP-CE575と全く同じに聴こえます。
CDP-CX350の音が気になるのならこのCDP-CE575を狙うべきです。 今ならまだ価格は安いので。
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ネットで調べると次のように出てきます。
この機種の情報は少ないです。2000年の初頭に発売された様です。
この機種が気になり最近、ジャンク品を3台手に入れました。
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3台ジャンク品を手に入れて分かった事は、よほどの事がない限り、この機種の修理は2本のベルト交換によって不具合が解消できるという事です
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■この機種の電源コードは本体から直出しです。
直出しの電源コードにはコードの製造年が印字されています。
その直近の年数が機器の製造年になるので3台手に入れた機器の製造年を見ると
一号機が2002年製造、二号機が2003年製造、三号機が2002年製造でした。
修理に関しての記事は後で載せます
▼ネットにはこの様な情報が出ています。
実売価格は2万円台とネットに出ていました。
前身の機種が SONY CDP-CE535 ¥36,000(1999年発売)
SONY CDP-CE515 ¥36,000(1997年発売) なので価格的に高い機種でないと想像できます
このCDP-CE575 のルックスは前の2機種よりもスッキリしています。
と同時に操作ボタンの数も少なくなり、操作性が良くなっています。
■前の機種もそうですが、リモコンがないとヘッドフォンのボリューム調節が出来ません。リモコンは前の機種のリモコンでもってヘッドフォンボリュームの調節が出来ます。
この様なリモコンです。
このリモコンはCDP-CE515 に付いて来たものですが
ディスクの選別やヘッドフォンボリュームの調節が可能です。
リモコンの形が似ていても紫色が示しているボリュームボタンがないリモコンではヘッドフォンボリューム調節はできません
本体の裏にある音声出力端子からの出力の強さ、弱さもヘッドフォンボリュームと連動して変化をします。普通のCDプレーヤーのように音声出力は固定出力ではありません。
なのでヘッドフォンボリュームの調節にはリモコンがないと不便です。
アンプにつないでいる時にはアンプ側で音量調節が出来るので問題はないです。
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オークションでジャンク品を3台ゲットして分かったことは、この機種の不具合のほとんどはゴムベルトの劣化によるものと考えられます
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しかし機器がかなり使い込まれていて電解コンデンサの劣化があれば誤動作や再生音にノイズや音割れが起きますが。■しかし音割れや、再生が途中で止まる現象はコンデンサ交換で直ります。 音飛びも直ります。
ゴムベルトは2本使われています。 一つはターンテーブルを回転さすベルト、もう一つはターンテーブルの出し入れをすると同時にピックアップを上下さす役目をするベルトです。
その重要なベルトの材質がソニータイマーと称される劣化速度の速いベルトが使われているのがこの機種の残念なところです。
3台共に、この二種類のベルトが完全に伸びきっていました。
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その伸びによって電源を入れると異常な音、最悪はかなり大きな音でギュルギュルと鳴ります。
①ターンテーブルを回すベルトから音を出している時と
②ターンテーブルの出し入れをするモーターの部分からの音も加わり、二か所から異音を発している場合があります。
これら2本のベルトの劣化は早いので交換の場合には2本をを同時にしておくべきです。
▼ターンテーブルを回転さすベルトは、
熱溶着ベルト バンコードと呼ばれる自作できるベルトで代用しています。
※ ▼の写真はメカベースを本体から完全に取り出していますが、その状態はまだ分解をどこまで行って良いかが分からないので本体から取り出していますが、実際には本体からメカベースを取り出さないで、メカ下のゴムベルトは交換が可能です。
直径を測り忘れましたが直径が35ミリくらいです。
10月19日に追加の写真を写しました。一号機は正常だったので写真をほとんど写していませんでしたが追加の為にまた、一号機のケースを開けて写真を写しました。
一号機にはどういう訳か市販のゴムベルトを使っていました。別の機種での余りものと思いますが。
調べると直径が35か36ミリです。
メカベース下のゴムベルトを交換するのに、写真の様に本体からメカベースを取り出す必要はありません。
最初はどこまで分解をしてよいのかか分からなかったので本体からメカベースを取り出していますが。
10月19日に追加の写真を写しました。 写真の様にメカベースの片側を少し持ち上げるだけでメカ下のゴムベルトは簡単に交換できます。
▲ニッパの刃先は尖っているので滑りません。なので支え棒としてつかうのに都合が良かったです。 写真の様なスペースでゴムベルトの交換には十分です。
黄色がニッパを示しています。 紫色がメカ下のベルト、つまりトレーの出し入れとピックアップの上げ下げを行う役目の歯車を動かしています。
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写真を追加で本文に割り込ませたので写真や説明が重複をしているかもしれません
最初は分解方法も分からないので、どうしても分解箇所が多くなりますが、この機種は分解箇所が少なくても修理が出来る点が優れていました。
ターンテーブルを出し入れするベルトを交換する為にここまで分解をしましたが要領が分かればここまで分解をする必要がなかったです。このベルト交換は本体からメカ部分を外さないで可能でした。それはケーブル類を外さないでベルト交換が可能でした。
▲一見すると問題のないベルトに見えますが
▼ベルトをプーリーから外すとこの様に伸び伸びになっていることが分かります。
早速、バンコードでベルトを自作しました。
長さは160ミリでもって、3回ほど溶着を失敗したので
その分、短くなりましたが、それでもって丁度良いベルトの張り具合になったので溶着を失敗しないとすると長さは157ミリくらいでしょうか。
ゴムベルトの場合には伸びが良いのでベルトの直径は40ミリから45ミリの間と思います。
写真では自作のバンコードでのベルトで代用をしています。
10月19日にメカ下のベルトについての写真を一号機を使って写しました。
このベルトの写真はメカ下のゴムベルトについての説明です。
大き目のベルト径が50ミリくらい。これは、ゆるゆるの感じでした。 中の小さい径のものは40ミリです。 その40では少し張り方がきつい感じでした。
なのでメカ下のベルト径は45ミリくらいがベストと思います。
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※写真の追加挿入が終わったので本文の流れに戻ります
バンコードの直径は1.5ミリが良いです。太い径だと回転力にストレスが掛かり良い結果が出ないと思います。
バンコードはオークションでも買えます。オークション以外で買う時にはバンコードの硬度に気を付けます。硬度が高いと硬くなり、伸びが悪くなるのでベルトを作っても良い張り具合を出すのが難しいです。硬度は低い方が伸びが良いのでベルトを作りやすいし張り具合の面で良い結果が出ると思います。
オークションで買う場合には硬度についての記述はないですが
硬度の低いものが出品されているので硬度表示が無くても大丈夫です。
機器の修理に興味のある人はバンコードを使ってのベルト作りを知っていると思いますが簡単に説明をしておきます。
■■バンコードを知った頃は、ライターでもって溶着する方法がネットにあったので試したところ、一晩置いても力を加えるとベルトが切れる事が再々あり、バンコードはあまり使えないと思い込んでいました。
バンコードで使えるベルトが作れるようになったのはこの一年くらい前でした。
写真では30Wの半田ゴテを使っていますが、できれば40Wの方が熱量が大きいので良いです。
①青色はカッターの刃先を折って使います。
②そのカッターの刃先を半田ゴテの先端の発熱部分に赤で示すクリップでもって挟みます。すると半田ゴテの熱がカッターの刃先に伝わり、刃先の熱がバンコードを溶かせて、溶着できるようになります。
③そのカッターの刃先に向かって両側から両手を使ってバンコードの先端を当てて、少しだけバンコードを溶かし、直ぐにその溶かした両面を合わせます。
バンコードの合わせ面をよく見て、接着します。慣れていても数回は失敗はします。その時は力でもって離すか、ニッパで切り、またカッターの刃先でもって同じ手順で作業をします。ほんの少しであれば合わせ面がズレても使えます。
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調子よく先端を合わせる事が出来た時、合わせ面にはバリと呼ばれる盛り上がりが出来ますが、その盛り上がりをニッパでもってパチパチと切って簡単に成形をします。少しくらいはゴツゴツしてもベルトとして使えます。その内に上手になります。
溶かした両端を合わせるのには少し時間的な数秒の余裕があります。失敗をしてもまた繰り返せばよいだけです。この半田ゴテとカッターの刃先を使う方法でベルトを作った場合、合わせてから数秒でもって溶着は強固になり、相当な力でもって引っ張っても切れる事はありません。なので失敗をしても何回もトライできます。
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オークションでゲットしたジャンク品 3台を調べるとベルト2本の交換によりとりあえずは修理が成功する確率が高いと分かりました
このCDP-CE575 の機種は2000年代初頭の製品ですがどういう訳かコンデンサの劣化具合は見られないという事でした。 なのでゴムベルト 2本の交換によってしばらくは満足をした音楽を楽しむことが出来ると思います。
コンデンサ類はグリーン色で示している部分に使われていますが
消費電力が9Wと少ないのと発熱が大きいトランジスタが使われていないのが功ををしているのか? ゲットした3台を見るとコンデンサの劣化は感じられませんでした。
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コンデンサが使われている箇所を一応示すと、大きい基板の電源部、次にピックアップの下に表面実装のコンデンサが数個見えました。三カ所目はCD-Rの後ろに示すグリーン色の部分に小型のコンデンサが1本使われていました。
仮にコンデンサの経年劣化が始まり、誤動作や音割れ、読み込みのNG、音が途中で止まるなどの症状が出てきてもコンデンサの交換は比較的簡単に行えると思います。
ゲットした1号機の電源基板のコンデンサは、今考えるとまだ交換をしなくてもよかったと思えるものでしたが一部のコンデンサを除いて交換をしてみましたが交換は簡単でした。
ピックアップ下の表面実装のコンデンサ交換も慎重に行えば出来ると思います。
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赤い丸で囲んだ部分にはお気に入りのオペアンプがあります。このCDP-CE575 が気に入ったのもやはりオークションでゲットをしたCDP-CX350の音が意外にもお気に入りになりオペアンプを見ると新しいタイプに見えました。
次の写真、2枚はCDP-CX350 のものですが赤丸の中が新しいタイプのオペアンプでした。基板はメイン基板です。部品は意外にも少なくてスッキリしています。
▼オペアンプの部分を拡大します。
そこで「オーディオの足跡」でもってCDP-CX350の仕様を見ると
ダイナミックレンジが93デシベル以上あり、全高調波ひずみ率が0.0045%以下 となっていました。(93デシベルは高い数値を目指しているCDプレーヤーの中においては低い方になると個人的に思っていました。)
機器の仕様を見る時、ダイナミックレンジの数値は気になるものです。 なのでCDP-CE575 のダイナミックレンジも気にして見て言いました。 やはり同じ数値でした。93デシベル以上とありました。 同じ数値なのであれでもと思い、ジャンク品のCDP-CE575 をゲットをしてオペアンプを見るとCDP-CX350のオペアンプと同じものを使っていると知り、音の質が全く同じなのも納得をしてCDP-CE575 が増々お気に入りになりました。
CDP-CE575 の基板でもって、紫色が示しているコンデンサは音質に影響するものなので、特別な仕様のコンデンサに見えるので交換はなしとしました。
■CDP-CE575 のメイン基板のコンデンサの数は少なくて交換は楽です。
この新しいタイプのオペアンプの音作りは良いと思います。
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■最初はダイナミックレンジ93デシベルとなっていたのでオークションでゲットする物から除外をしていました。
しかし実際にその音を聴くと、数値的なものを求める方向から変わり
CDチェンジャーという長時間、音楽を聴いても疲れない、飽きない音を目指すという「チェンジャーと音楽に対する本質を求めたのが第一の目標であり、ダイナミックレンジの数値だけを求めた結果でないのが新しいオペアンプの性格なのではないのかと」、個人的には思う様になりました。
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個人的には、CDP-CE575 と CDP-CX350 の音は歯切れが良くて音出しのレスポンスがいい。音的には明るく軽やか。高音質を狙っていないので聴きやすく、疲れない音。そして長く聴いていても飽きない音作りと思いました。
修理をする初めての機種は分解をどこまで行ってよいかが分からないで かなり無駄な分解をするものですがCDP-CE575 は構造がシンプルなので分解箇所も少なくて楽と思いました。
ベルト交換だけならここまで分解をする必要がありません。
分解方法が分からない時にはリアのパネルまで分解しますが、この機種ではリアパネルを分解する必要はありません。
次の作業はメカベースの下側にあるベルトの交換をする為に、メカベースを本体から外す作業をします
リアパネルで外すビスは3本だけです。紫色が示す3本だけ外します。
フロントパネルを外す説明をします
トレーの前フタの長さは黄色の部分まであります。なのでトレーの前フタ(普通のCDプレーヤーの前フタと同じ構造なのでCDプレーヤーの前フタを外す要領で前フタは外れます。)をフロントパネルを外す前に外しておきます。
このトレーの前フタは大きいので片側ずつ外せば良いと思います。 横長でもって大きい前フタなので普通のCDプレーヤーの様に一度に両端のロックを外すのは少し難しく感じますので片側ずつが良いかもです。まず左側のロックを外して、次は右側を外すという様に片方ずつロック状態を外せば良いと思います。
トレーの前フタを外しておかなければ、フロントパネルの紫色が示す部分がトレーの前フタにひかかってフロントパネルが外せません。
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次の作業です
①トレーにCDが乗っていれば取り除き、トレーを空にします。
②メイン基板はそのままなのでビス類は外しません。 黄色が示すソケットは外れないそうですです。
③青色が示すカギツメ部分からコードを引き出しておきます。 白いメカベースを動かすのでコードは邪魔になります。
④グリーン色が示すFFCケーブルはそのままで外しません。隣にある白いソケットも外さないのでそのままです。
⑤基板から外すのはフロントパネルから伸びる赤が示すFFCケーブルと小さな白いソケットを基板から外します。
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次には本体下側のビスを外します(紫色の部分のビス 6本を外したら表側、つまり本体の中のビス 4本 黄色が示すビスを外します)
※ここで訂正が一か所あります。 紫の丸が5つありますが上から2つ目の紫色の丸が示している中のビス穴に見えるものはビス穴ではなくて位置決めの穴でビスは入りません。 なのでこの部分のビスは全部で6本です。
①赤丸の穴の中には先の幅が中ぐらいのマイナスドライバーで回す頭があります。この頭を回すことによりトレーの不調でもってトレーが出てこない時に回すとトレーが少し出てきます。後は手でもってトレーを出します。
②黄色い部分には本体の中にある白いメカベースを固定しているビスが底に突き出ている部分です。
③紫色の丸で囲んだビスは全て外します。
もう一度、表側に戻ります
①すでにフロントパネルを外した後の写真になりましたがフロントパネルを外す前には赤丸の部分にフロントパネルのスイッチに接続するソケットが2個あるのでそのソケットを外します。
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一号機を使っての写真を追加します
上の写真を説明するのにソケット部分の写真を追加します
赤とグリーン色が示すソケットはフロントパネルに付いているので
赤とグリーン色が示すプラグはソケットから外します。
プラグのロックを外す説明です。
黄色のプラグは前側を押してロックが外れます。
白いプラグは後ろ側を押してロックを外します。
ロックを外す時の押し場所がそれぞれ違います。
本文の流れに戻ります
②グリーン色が示すFFCケーブルは外さないでそのままにしておきます。
③黄色が示す部分のビスを外します。反対側もあるので計、4本のビスを外します。
以上の作業でもって白いメカベースは本体からフリーになり、黄色が示す手前側を少し持ち上げる事ができて、ベースの下にあるベルト交換が出来ます。 手前側を持ち上げる時に少し注意が必要です。 その注意点とは、ベースメカの反対側、つまりグリーン色側のメカベースがメイン基板の下側に少しもぐる場合があるので、メイン基板を割らないように注意をしてメカベースの手前を少し持ち上げます。
メカベースを持ち上げた後に、メカベースを少し斜めに保持できる様に何かの支え棒を見つけておくとゴムベルトの交換作業、あるいはバンコードでの寸法測りなどの作業が楽になります。 個人的にはニッパを支え棒の代わりに使って作業をしました。
最初の機種はどこまで分解をしてよいかが分からなかったので メカベースを本体から完全に取り出して作業をしましたが 要領が分かると前項の説明のようにメカベースを本体に付けたまま、片側を少し持ち上げるだけでベルト交換が可能です。
以上の作業でもって2本のベルト交換は完了です。
回転するテーブルを元に戻す時には赤丸の2ヵ所の浮き上がり防止のツメに注意をしながらテーブルをセットします。
テーブルを止めるセンターのビスは軽く止めます。 相手はプラスティックなので強く締めると割れてしまう危険があります。 相手のねじ穴がプラスティックの場合にはとにかく軽く締めます。
グリーン色の棒はピックアップのベースを示しています。 そのピックアップベースの上げ下げをするカムが黄色い棒で示していますが、ここにも重要な歯車を止めているネジがあります。 相手のねじ穴はプラスティックです。 なのでここでも締め付けは注意をして軽く締め付けます。
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■10月28日 追加説明を入れます
■上の写真において、赤い棒が指しているターンテーブルを回すゴムベルトは、一時的であれば普通の輪ゴムで代用できます。 直径が40ミリくらいの輪ゴム、輪ゴムは伸びが良いので二重にすると赤い棒が指すようにゴムベルトやバンコードの一時的な代用品として輪ゴムが使えます。
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次は歯車同士の重要な位置関係の説明です この部分の位置関係をいじる事はないと思いますが もしも、いじっているジャンク品をゲットした時には歯車の位置関係を確認したらよいと思います。
CDP-CE575 のジャンク品を3台オークションでゲットしたと書きましたが、二台目のジャンク品はトレーが勝手に出てきて、CDをセットできませんでした。 これはもう修理が不可能と思って3台目をゲットした次第ですが 3台目を修理している内に、二台目のジャンク品と同じ症状が出始めて焦りました。
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3号機は修理をして問題なく動作をしていましたが、今から説明をするメカベースにある歯車の位置関係が少しズレテいるのではとの思いから、その歯車の位置関係を少しいじると運悪く、2号機と同じ症状、つまりトレーが勝手に出てきて引っ込まなくなりました。 3号機の修理は良かったのに壊してしまったと落胆をしましたが、その歯車の位置関係を写真に写していた為に、元の位置関係に戻すと今度は正常になりCDも CD-Rも正常に再生する様になりました。 本当に冷や汗ものでしたが、この失敗が元で2号機の歯車の位置関係を調節すると全くウソの様に正常に動作をする様になりました。
失敗をしたお陰で急に、2台ともが正常に直りました。 1号機はターンテーブルの伸びきったベルトを交換しただけで正常に動作する様になり、そのお陰てもってメカベースの下にもトレーを出し入れするベルトがある事をまったく気に留める事もなかったので修理の経験が中途半端のままで終わっていたと思います。
2号機の失敗が3号機の修理成功につながり、そのことが2号機の修理成功につながった事を考えると、失敗も何かの役に立つと思いました。
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その様な重要な役目を持つ歯車の位置関係の説明になります
重要な歯車は赤で示している黒い小さな歯車です。 トレーに隠れて見えませんがトレーの下に小さな黒い歯車と噛み合う白い大きな歯車があります。 この大きな歯車によってトレーの出し入れを行いますが 同時に黒い歯車を介在してグリーン色が示す紫色のピックアップベースの上げ下げを行うカム歯車をも動かします。
■なので、カム歯車と黒い歯車、そしてトレー下の白い大きな歯車の噛み合いの位置関係は絶対的な重要性を持っています。 2号機でのこの歯車同士の位置関係が狂っていたのは前に誰かがこの位置関係をいじった可能性があります。 仮にジャンク品を手に入れて修理作業をしても、この黒い歯車での調整は絶対に止めた方がよいです。 ■しかし2号機の様にトレーが出たまま引っ込まない場合にはこの小さな黒い歯車の調整が必要になります。
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上の写真を分かりやすくする為に10月19日に写真を写しました それがこれです
▼カム歯車と黒い歯車の位置関係がよく分かると思います。
赤で示す黒い歯車をいじる事はないと思いますが、すでにいじられてトレーの開閉に、ゴムベルトの劣化以外での不具合がある時にだけ下の説明の様に各歯車の位置関係を確認してください。
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黒い歯車の調整は真ん中のビスをゆるめて、黒い歯車を浮かせて、あとの二つの白い歯車との噛み合いをはずして動かします そして調整の位置が決まったら下にさげて白い歯車と噛み合わせます
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では具体的な調整位置の説明に入ります
紫色で歯車の歯数を数えている歯車がピックアップベースの上げ下げをする①カム歯車です。 黒い歯車には歯の欠けた部分がオレンジ色で示すように2ヵ所あるのでその欠けの位置に注意をします。 3つ目の歯車は少し見えにくいですがマジックで小さな黒い点を付けている歯車です。
これらの歯車の位置関係が歯の1山でも違うとトレーが引っ込まなくなります。
①カム歯車の歯数、紫色で示している様に7山で黒い歯車の歯に噛み合う様にします。
②黒い歯車の、歯の欠けの部分が歯数を数える起点になります。 欠けから4山の歯がカム歯車に噛み合う様にします。
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次に重要なのがトレーの出し入れを行う白くて大きな歯車です。 メカベースに盛り上がっている矢印が分かりやすい様にマジックで黒く塗った矢印が重要になります。 その矢印の延長線上・・グリーン色の点線より微妙に白い歯車の欠け部分が分かる様にマジックで印をした黒い点が点線の延長線上よりも微妙にズレレテいる事が分かると思います。
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■実は、この微妙なズレが正常な位置関係なのです。
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正常になった3号機の、これらの歯車の位置関係を見た時、この微妙なズレに気が付いて、このズレを直そうと思い、黒い矢印と白い歯車に付けた黒い点が一直線上になるように白い大きなトレーを動かす歯車を動かし、一直線に合したところ、正常だった3号機も2号機と同じ不具合・・・電源を入れるとトレーが出てきて引っ込まなくなるという状態になりました。
正常だったものを壊したのだから焦りました。 後悔もしました。 しかし最初に写真を写していた事を思い出して、その写真の様に少しズレが起きる位置関係に戻すと正常にトレーは戻り、ピックアップも上がり、CDの再生も可能になり本当にほっとしました。
なのでこの3つの歯車の位置関係は絶対にいじらない方がよいと分かりました。微妙なズレがあるのが正常なのです。
直ってよかったですが妙な発見でした。
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しばらくは直したこの3台で遊べそうです。 長く聴いていて疲れないところが良いです。 やはりジャンクでゲットをしたソニーのCDP-CX200 なぜか長く聴いていると妙な疲れを感じます。 ダイナミックレンジの数値も98デシベル、ひずみ率も0.0035%以下と低いのに何かが違うのでしょう。 ちなみにコンデンサは全て交換したのだけれども音質のメリハリ感や高域特性を上げているか? 音質はダイナミックレンジなどの数値的なものでは表せないと知るこの頃です。
ソニーのCDチェンジャー CDP-CE575 の修理報告は以上です
写したけれども使わなかった写真を少し載せます。
トレーを出し入れするモーターをコントロールする基板に小型のコンデンサが 1本ついていました。
右側が交換前の基板。紫色の部分に音質に影響するコンデンサが2本あり、そのコンデンサは交換しないでそのまま使うことにしました。
左側がコンデンサの交換後のものです。
以上で報告は終わりです。
追加の補足としてはフロントパネルのアースステーについてです。
フロントパネルはプラスティックなので本体からアースが取られていません。 なので紫色が示しているステーを本体に差し込む形でもってアースを取っているので、このステーを本体の底に差し込んでフロントパネルを取り付ける様にします。
CDP-CE575の修理報告は以上です。
追加の写真を本文に挿入したので分かりやすい部分と、本文の流れが少し変わりとまどった部分があったかもしれませんが修理に役立つ説明だったと思います。
この機種、CDP-CE575 は手に入れても損はないと思います。
長時間聴いていても疲れないし、飽きない音作りになっています。
音楽を楽しめる一台と思います。
■10月21日 コンデサの配置図を入れるのを忘れていたので追加をします
最初は一号機をゲットしてメイン基板のコンデンサ交換の時に書きました なのでかなりラフに書いています
■次に、ブログ様に清書をしてみました
■CDP-CE575 も製造から20年が経過をしています 日本製のコンデンサが優秀だとしてもそろそろ劣化がきてもおかしくはありませんがコンデサ配置図を見て分かる様にコンデサの数が少ないので交換は簡単です
■紫色の枠で囲んだ2本のコンデンサが気になり調べてみました
この2本は極性が無極性のコンデンサが使われていました。 規格は25/22μFですが普通タイプの22μFの大きさよりも大きく、スペシャルで作られているようです。
他のコンデンサのメーカーを見るとエレナが多く使われていました。 製造国はマレーシアなので日本製を持って行き、組み立てられたのでしょう。 製造国がチャイナ製は台湾製のコンデンサやあれでも中国製かもなので20年も経過をするとコンデンサの寿命が心配ですが日本製が使われていて安心をしました。
■説明をしたコンデサは紫色で示している2本のコンデサです 赤丸やグリーン色の棒は説明には関係が無いので無視をしてください
次の修理報告予定はビクターのCDチェンジャー XL-F503 です この機種も音が良くて気に入っている機種です ジャンクで安い時には100円とか300円とか、高くても1500円とか2000円でゲットできました